コロナウイルスの影響から、最近では運動やトレーニングをする方が増えてきています。その中でもヨガをする方も増えてきているように思います。
そのヨガというものがどのようなものなのか、ヨガにはどんな効果があるのか、ヨガの本質を深堀していきましょう。
ヨガの語源
yogaの語源はユジュ(yuj)から派生した言葉で繋ぐ、結ぶという意味があります。
「牛や馬に軛(くびき)を結ぶ」という意味のサンスクリット語です。軛とは、牛馬と荷台を「結合」する横木のことを指します。
絶えず激しく動き回る牛馬を私たち人間の心に喩え、その暴れまわる心に軛をかけるかのごとく、心を一点に結びつけて集中させる。これがyoga本来の意味です。
ヨガの歴史
ヨガの歴史は古く、今から約4500年前頃の、紀元前2500年~1800年頃のインダス文明に起源があると言われています。
ヨガの存在が分かったのが、世界遺産にも登録されているインダス文明最大級の都市遺跡「モヘンジョ・ダロ(パキスタン)」の遺跡でした。「モヘンジョダロ」からの出土品には、坐法を組んで瞑想する像や、様々なポーズをとる陶器製の小さな像などが発見されたのです。
もともとは宗教的な修行で、心身を鍛錬によって制御し、精神の統一をするというものでした。
200年頃にはヨーガ・スートラが編集され、具体的な実践方法が記されました。その中にヨガに通じる哲学や考え方の記載があったと言われています。
1000年頃にはポーズと呼吸法などの肉体を浄化し強化する鍛錬によって、自己を超越した揺るぎない境地を目指す「ハタ・ヨガ」が出現しました。
この「ハタ・ヨガ」が現代のヨガの基礎となります。
ヨガって何?
ヨガはアーサナ(ポーズをとること)だとイメージしている人が多く、ヨガには興味はあるけど始めることに不安だという声をよく耳にします。
「私は体が硬いからヨガはできない」とか「あんな難しいポーズはとれない」と思われがちですが、実はアーサナはヨガの8つの段階の中にある4つ目のステップにあたります。ヨガをする上で8つの段階が大切だと言われています。
それぞれが8本の枝のように支え合って、成り立っているといわれています。それをヨガ八支則(はっしそく)と言います。
ヨガとは、そもそも心の安定を一番の目的としています。そして、呼吸と瞑想、全身を使ったポーズを行うことで心身を健やかに保ち、充実した暮らしを送れるようにするためのものです。
ヨガにおいて、魂と心、身体は切り離せないもの、つながっているものとして捉えられています。ヨガとは「魂、心、身体」の3つを上手く調和させてバランスを整えることが目的です。
他にもヨガの効果はたくさん!
- 自律神経を整える
- 満たされた気持ちになる
- 体の歪みや癖を整える
- 集中力が高まり、内観性が高まる
- 感情のコントロールの向上
- 免疫力が高まる
- 基礎代謝アップ
- 肩こりや腰痛などの改善
- 自分の状態に気づく
- 人間関係がよくなる
- イライラしにくくなる
- 痩せやすくなる
まとめ
ヨガをする事で、様々な効果を実感している方は多いと思います。ヨガを始めるひとつのきっかけとして、効果に着目することはいい事だと思います。しかし、それだけがヨガではないことも理解しておいてほしいです。
結果を追い、さまざまな効果が結果につながらない事に、苦しんでしまったり、執着してしまうことは本来のヨガではありません。
ヨガを通して、自分をよく見つめる瞬間を味わって、今この瞬間を感じ、そして様々な知識を深めながらヨガを楽しんでみてください。
そうしていく事で本来の「ヨガ」への理解が深まり、自分自身が生きやすい人生へと導いてくれるきっかけに繋がっていきます。
yoga&pilatesラポール代表
imazero編集長
串 貴代加